NPO法人スポーツコーチング・イニシアチブでは、DOUSHI~これからのスポーツ教育の話をしよう~というコミュニティを運営しています。
このコミュニティとコーチング・ステーションのコラボ企画として、オープンインタビューという企画があります。この記事では、オープンインタビュー企画第三弾として、エンジョイベースボール春日部の矢田部義行さんをゲストにお迎えして、子どもの成長に必要な野球指導者としての学びについてお伺いしました。
成功体験の積み重ねが野球の醍醐味だった幼少期
「こわい」コーチや監督に感じた疑問
野球業界の慣習を崩したチーム理念を掲げる意義とは?
保護者の負担を減らし子供がスポーツに集中できる環境を
子供が主体的に行動するチーム作りを目指して
空手指導者としての想い~河野翔一氏~
成功体験が結果につながる理由と方法
ゲストプロフィール
矢田部 義行(ヤタベ ヨシユキ)
1969年11月23日生まれ(51歳)
栃木県高根沢町育ち
既婚 息子が二人(いずれも大学生)
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■競技歴
小学校5年生から学童チームに入り、夏は野球、冬はサッカーを始めた。
中学、高校(矢板東高等学校)と野球部に所属、いずれもレギュラーにはなれず。社会人では草野球やソフトボールチームに所属。
■指導歴
上の息子が地域のスポーツ少年団で野球をはじめ、パパコーチで携わったことがコーチの始まり。
息子卒団後も「やめるなよ」との一言をきっかけに今に至り、今年で14年目。
【体験エピソードⅠ】
コーチを始めて小学生の年代の子に野球をどう教えて良いかわからず、既存コーチの真似、強いチームや、結果が出ている指導者の真似をして子供たちに教えていましたが、そのような指導方法にしっくりせず、何をどう教えれば子供たちにとって良いのかもわからず、週末はグラウンドにいました。
まずは技術的なことからセミナーに参加、SNSを始めて同じ境遇の方たちと繋がり情報交換をしていました。
【体験エピソードⅡ】
そんな中、どうたどり着いたかは覚えていませんがSCIの第一回(表紙の写真に掲載されているイベント)に参加させていただき、名刺交換はしたものの大した経歴もないそこら辺の少年野球指導者がいるには恐縮してしまったのと、あのような場に慣れていなく、小心者のせいもあり集合写真の時間まで居られずに退席してしまいました。
今思うとあの写真に写っている方の凄さが改めて感じさせられています。それから、「指導者は学ぶべきもの」と感じさせられ、その後もワークショップに参加させて頂き小林さんをはじめSCIの方に大変お世話になった事と、ワークショップに参加している方々と対話が出来、繋がれたことが大きな財産になっています。
【現在の思いと活動内容】
色々な方と会って学んでいくうちに、子供たちに対しての指導方法は「今まででのままでは駄目」と考えさせられ、同じチームの方にも学ぶことを進めてはみたものの賛同を得られず、もやもやしている中つくば市の春日学園代表の話を聞く機会がありチーム見学をさせて頂き今年4月に
新チームを立ち上げるに至りました。
スポーツコーチ同士の学びの場『ダブル・ゴール・コーチングセッション』
NPO法人スポーツコーチング・イニシアチブではこれまで、長年スポーツコーチの学びの場を提供してきました。この中で、スポーツコーチ同士の対話が持つパワーを目の当たりにし、お互いに学び合うことの素晴らしさを経験しています。
答えの無いスポーツコーチの葛藤について、さまざまな対話を重ねながら現場に持ち帰るヒントを得られる場にしたいと考えています。
主なテーマとしては、子ども・選手の『勝利』と『人間的成長』の両立を目指したダブル・ゴール・コーチングをベースとしながら、さまざまな競技の指導者が集まり対話をしたいと考えています。
開催頻度は毎週開催しておりますので、ご興味がある方は下記ボタンから詳しい内容をチェックしてみてください。
ダブル・ゴール・コーチングに関する書籍
NPO法人スポーツコーチング・イニシアチブでは、子ども・選手の『勝利と人間的成長の両立』を目指したダブル・ゴールの実現に向けて日々活動しています。
このダブル・ゴールという考え方は、米NPO法人Positive Coaching Allianceが提唱しており、アメリカのユーススポーツのスタンダードそのものを変革したとされています。
このダブル・ゴールコーチングの書籍は、日本語で出版されている2冊の本があります。
エッセンシャル版書籍『ダブル・ゴール・コーチングの持つパワー』
序文 フィル・ジャクソン
第1章:コーチとして次の世代に引き継ぐもの
第2章:ダブル・ゴール・コーチ®
第3章:熟達達成のためのELMツリーを用いたコーチング
第4章:熟達達成のためのELMツリー実践ツールキット
第5章:スポーツ選手の感情タンク
第6章:感情タンク実践ツールキット
第7章:スポーツマンシップの先にあるもの:試合への敬意
第8章:試合への敬意の実践ツールキット
第9章:ダブル・ゴール・コーチのためのケーススタディ(10選)
第10章:コーチとして次の世代に引き継ぐものを再考する
本格版書籍『ダブル・ゴール・コーチ(東洋館出版社)』
元ラグビー日本代表主将、廣瀬俊朗氏絶賛! 。勝つことを目指しつつ、スポーツを通じて人生の教訓や健やかな人格形成のために必要なことを教えるために、何をどうすればよいのかを解説する。全米で絶賛されたユーススポーツコーチングの教科書、待望の邦訳!
子どもの頃に始めたスポーツ。大好きだったその競技を、親やコーチの厳しい指導に嫌気がさして辞めてしまう子がいる。あまりにも勝利を優先させるコーチの指導は、ときとして子どもにその競技そのものを嫌いにさせてしまうことがある。それはあまりにも悲しい出来事だ。
一方で、コーチの指導法一つで、スポーツだけでなく人生においても大きな糧になる素晴らしい体験もできる。本書はスポーツのみならず、人生の勝者を育てるためにはどうすればいいのかを詳述した本である。
ユーススポーツにおける課題に関する書籍『スポーツの世界から暴力をなくす30の方法』
バレーが嫌いだったけれど、バレーがなければ成長できなかった。だからこそスポーツを本気で変えたい。暴力暴言なしでも絶対強くなれる。「監督が怒ってはいけない大会」代表理事・益子直美)
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数えきれないほど叩かれました。
集合の際に呼ばれて、みんなの目の前で顔を。
血が出てたんですけれど、監督が殴るのは止まらなかった……
(ヒューマン・ライツ・ウォッチのアンケートから)
・殴る、はたく、蹴る、物でたたく
・過剰な食事の強要、水や食事の制限
・罰としての行き過ぎたトレーニング
・罰としての短髪、坊主頭
・上級生からの暴力·暴言
・性虐待
・暴言
暴力は、一種の指導方法として日本のスポーツ界に深く根付いている。
日本の悪しき危険な慣習をなくし、子どもの権利・安全・健康をまもる社会のしくみ・方法を、子どものスポーツ指導に関わる第一線の執筆陣が提案します。
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