NPO法人スポーツコーチング・イニシアチブでは、DOUSHI~これからのスポーツ教育の話をしよう~というコミュニティを運営しています。
このコミュニティとコーチング・ステーションのコラボ企画として、オープンインタビューという企画がスタートしました。この記事では、オープンインタビュー企画第二弾として、有田祥太さんをゲストにお迎えして、スポーツ環境をより良くすることへの想いについてお伺いしました。
コーチを志したきっかけとは?
勝利至上主義の文化に染まってしまうことに気づいた
スポーツ教育のあり方とは?
スポーツを通して成長につながる瞬間とは?
奪われない環境、自走できる環境を目指したい
大切なのは「絶対解」ではなく「納得解」
2つの軸を持って行動し続けること
ダブル・ゴール・コーチングに出会って変わったこと
「支導者」として中学空手の全国大会を制覇した時の経験談~河野翔一氏~
ダブル・ゴール・リーグへの想い~渋川工業高校野球部小泉健太氏~
子どものやる気を育み大人の想像を超える人を育む~青野祥人さん~
スポーツに潜む子どもたちの将来における可能性~宇田川和彦コーチ~
インタビュワープロフィール
有田 祥太(アリタ ショウタ)
1991年1月8日生まれ(30歳)
熊本県天草&三角育ち
競技歴
- ハンドボール 3か月
- 陸上競技全般 1年半
- ソフトボール 6か月
中学生時代(陸上部)
- 長距離(さぼり部)
- 走高跳(3か月、ジュニアオリンピック出場)
- 高校時代(熊本工業 陸上部)
- 走高跳(熊本県1位、インターハイ出場)
- 八種競技(熊本県1位)
- 三段跳(熊本県2位)
大学時代(鹿屋体育大学 陸上部)
大学院時代(鹿屋体育大学 陸上部)
脳の障害を患い視覚がおかしくなったため引退を決意、指導者の道へ。
指導歴
- 2013年4月~2015年3月
鹿屋体育大学陸上競技部プレイングマネージャー
- 2014年4月~2015年3月
NIFSスポーツクラブ 中学生・シニアの部 短距離コーチ
- 2015年4月~現在
体育進学センター 指導部
- 2018年4月~現在
大学生キーパーパーソナルコーチ(オンライン)
体験エピソード①
ゲームしか思い出のない小学校・中学校時代に偶然跳べた走高跳に出会い、勝てることが楽しくて、熊本県で総合9連覇していた熊本工業へ進学。非科学的な指導方法、理不尽なスポーツ現場に憤りを感じ、自らが教員となりその現状を変えるんだ!と教員を目指し鹿屋体育大学へ進学。指導を変えるためには自分には実績が必要だと考え大学院まで進学し、日本一を目指すが断念。
体験エピソード②
大学院時代にコーチング学を学ぶにつれ、このスポーツ環境は自分が高校教員になるだけでは変わらないと気づく。そこから指導者の指導者になろうと博士課程を経ての大学の先生を志すが、金銭面の関係から一度働くことを決意。そして縁もあって、指導歴もつき大学の繋がりも多く作れそうな、体育進学センターに就職。しかし、これも同様に自らが大学の先生になってもスポーツ環境は変える事が出来ないと考えつく。
体験エピソード③
そして自ら発信していこう、変える方法を見つけていこうとセミナーを練り歩いていた時に『スポーツコーチング・イニシアチブ(SCI)』に出会う。これは。。。俺がやりたいことをやってるぞ!?!?!?と感じ、
セミナー終了後代表の小林君にすぐさま声かけたところ『一緒にやりましょう!!』とその場で快く受け入れていただき、SCIに加入。
現在の想いと活動内容
SCIでは指導者が自らの指導現場をよりよくしてもらえる、共に考えられるような指導者向けワークショップを中心に活動中。
スポーツコーチング・イニシアチブホームページ
スポーツコーチ同士の学びの場『ダブル・ゴール・コーチングセッション』
NPO法人スポーツコーチング・イニシアチブではこれまで、長年スポーツコーチの学びの場を提供してきました。この中で、スポーツコーチ同士の対話が持つパワーを目の当たりにし、お互いに学び合うことの素晴らしさを経験しています。
答えの無いスポーツコーチの葛藤について、さまざまな対話を重ねながら現場に持ち帰るヒントを得られる場にしたいと考えています。
主なテーマとしては、子ども・選手の『勝利』と『人間的成長』の両立を目指したダブル・ゴール・コーチングをベースとしながら、さまざまな競技の指導者が集まり対話をしたいと考えています。
開催頻度は毎週開催しておりますので、ご興味がある方は下記ボタンから詳しい内容をチェックしてみてください。
ダブル・ゴール・コーチングに関する書籍
NPO法人スポーツコーチング・イニシアチブでは、子ども・選手の『勝利と人間的成長の両立』を目指したダブル・ゴールの実現に向けて日々活動しています。
このダブル・ゴールという考え方は、米NPO法人Positive Coaching Allianceが提唱しており、アメリカのユーススポーツのスタンダードそのものを変革したとされています。
このダブル・ゴールコーチングの書籍は、日本語で出版されている2冊の本があります。
エッセンシャル版書籍『ダブル・ゴール・コーチングの持つパワー』
序文 フィル・ジャクソン
第1章:コーチとして次の世代に引き継ぐもの
第2章:ダブル・ゴール・コーチ®
第3章:熟達達成のためのELMツリーを用いたコーチング
第4章:熟達達成のためのELMツリー実践ツールキット
第5章:スポーツ選手の感情タンク
第6章:感情タンク実践ツールキット
第7章:スポーツマンシップの先にあるもの:試合への敬意
第8章:試合への敬意の実践ツールキット
第9章:ダブル・ゴール・コーチのためのケーススタディ(10選)
第10章:コーチとして次の世代に引き継ぐものを再考する
本格版書籍『ダブル・ゴール・コーチ(東洋館出版社)』
元ラグビー日本代表主将、廣瀬俊朗氏絶賛! 。勝つことを目指しつつ、スポーツを通じて人生の教訓や健やかな人格形成のために必要なことを教えるために、何をどうすればよいのかを解説する。全米で絶賛されたユーススポーツコーチングの教科書、待望の邦訳!
子どもの頃に始めたスポーツ。大好きだったその競技を、親やコーチの厳しい指導に嫌気がさして辞めてしまう子がいる。あまりにも勝利を優先させるコーチの指導は、ときとして子どもにその競技そのものを嫌いにさせてしまうことがある。それはあまりにも悲しい出来事だ。
一方で、コーチの指導法一つで、スポーツだけでなく人生においても大きな糧になる素晴らしい体験もできる。本書はスポーツのみならず、人生の勝者を育てるためにはどうすればいいのかを詳述した本である。
ユーススポーツにおける課題に関する書籍『スポーツの世界から暴力をなくす30の方法』
バレーが嫌いだったけれど、バレーがなければ成長できなかった。だからこそスポーツを本気で変えたい。暴力暴言なしでも絶対強くなれる。「監督が怒ってはいけない大会」代表理事・益子直美)
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数えきれないほど叩かれました。
集合の際に呼ばれて、みんなの目の前で顔を。
血が出てたんですけれど、監督が殴るのは止まらなかった……
(ヒューマン・ライツ・ウォッチのアンケートから)
・殴る、はたく、蹴る、物でたたく
・過剰な食事の強要、水や食事の制限
・罰としての行き過ぎたトレーニング
・罰としての短髪、坊主頭
・上級生からの暴力·暴言
・性虐待
・暴言
暴力は、一種の指導方法として日本のスポーツ界に深く根付いている。
日本の悪しき危険な慣習をなくし、子どもの権利・安全・健康をまもる社会のしくみ・方法を、子どものスポーツ指導に関わる第一線の執筆陣が提案します。
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